次世代型革新高出力蓄電池
「金属触媒フリーリチウム空気電池」の開発

伊藤 良一
(東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR) 助教、現在、筑波大学 数理物質系 准教授

2024年3月8日金曜日

贈呈式は普段会えない懐かしい人に会える

東工大の卒論発表時に大変ご指導いただきました石谷治教授(現東工大教授、来年度広島大学教授)に岩谷科学技術研究助成贈呈式でお会いしました。
卒論から20年ほど経ちましたが、あの時のまま厳しく優しくお手本になる先生のままでした。
褒めていただき嬉しかったです。
本年度退官とのことですが、ご指導ありがとうございました。


伊藤良一

2024年2月3日土曜日

PEM水電解装置 スタック解体

トヨタモビリティ基金共同研究プロジェクトで行っているPEM水電解装置@産総研FREAのPEM水電解スタックを解体してきました。
メンバーの小島先生と長澤先生と一緒に作業をしました。
秘密保持契約のため解体の様子は公開できませんが、企業も秘匿する水電解の心臓部の深淵を見させていただきました。 大学の研究者が関われないスタック解体というとても貴重な体験をさせていただきましたトヨタモビリティ基金には感謝しかありません。


伊藤良一

2023年12月20日水曜日

第20回日本学術振興会賞内定

これまでの研究活動を評価され、大変栄誉ある日本学術振興会賞の内定を頂くことができました。本受賞は、東工大の学生時代、マックスプランク研究所のポスドク時代、東北大の助教時代、そして、筑波大の准教授時代の間に関わった全ての先生のご指導ご鞭撻、また、助けてくれた先輩や同僚のおかげです。日本学術振興会から経済的サポート(学振)を頂き、良い縁に恵まれ、研究に邁進することができました。将来の更なる研究の発展に期待されていることを自覚し、世界をリードできる研究者になれるよう努力を続けていきたいと思います。

日本学術振興会賞
創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的とした賞です。

日本学術振興会賞詳細


伊藤良一

2023年12月13日水曜日

海水から水素を製造する高耐久性卑金属合金電極の開発

修士1年生の塩川史也君が担当した海水電解用高エントロピー合金アノードの論文が出版され、プレスリリースされました。
な 我々人類が利用可能な淡水は、地球上の0.01%(10万km3)しかないといわれています。クリーンな水素製造が可能な水電解法は大量の淡水が必要とされ、地球上の水97%を占める海水は直接使用できません。そこで本研究は、豊富な純水がない地域では水電解できないという制約を取り払うために、海に面している砂漠などでも使用できるよう、海水から直接水素製造可能な貴金属を使用しない高耐久電極開発を行いました。

プレスリリース 海水から水素を製造する高耐久性卑金属合金電極の開発

原著論文
All-Solid-State Mg–Air Battery Enhanced with Free-Standing N-Doped 3D Nanoporous Graphene


伊藤良一

2023年12月11日月曜日

日経新聞「筑波大学、高性能・実用的なマグネシウム空気電池を開発」

日本経済新聞社から取材を受け、本研究室のマグネシウム空気電池の記事が12月11日付で電子版に掲載されました。紙面は12月12日の朝刊となっています。
今後は、貴金属を使用しない、充電可能な高性能マグネシウム空気電池の開発を目指していきます。

日本経済新聞社サイト
筑波大学、高性能・実用的なマグネシウム空気電池を開発


伊藤良一

2023年12月4日月曜日

HESS誌 再生可能エネルギーを直接利用する水電解技術: 再生可能エネルギーの電力変動が電解槽の耐久性に及ぼす影響

一般社団法人 水素エネルギー協会「水素エネルギーシステム」に研究論文として投稿した「再生可能エネルギーを直接利用する水電解技術:再生可能エネルギーの電力変動が電解槽の耐久性に及ぼす影響」論文がオープンアクセスになりました。こちらからダウンロードできます。HESSから許諾を受けて配布しております。

内容は、2022年までに出版された学術論文の中で再エネ変動電力を扱ったデータをまとめ、太陽光や風力発電を束ねたときのならし効果や再エネによる性能劣化に関した内容ををまとめた論文になります。

本論文はこちらの論文の日本語訳に加えて、日本用に一部内容をローカライズしています。
タイトル
Influence of renewable energy power fluctuations on water electrolysis for green hydrogen production(グリーン水素製造のための水電解における再生可能エネルギー出力変動の影響)
著者
小島 宏一(産業技術総合研究所)、長澤 兼作(横浜国立大学)、轟 直人(東北大学)、伊藤 良一(筑波大学)、松井 敏明(京都大学)、中島 良(テクノ2050中島技術士事務所・TMFアドバイザー)


伊藤良一

2023年10月17日火曜日

マグネシウム空気1次電池電池

今回、新しい研究として金属空気電池プロジェクトを立ち上げ、その第一弾としてマグネシウム空気一次電池電池に挑戦しました。正極として、窒素元素を化学ドープした多孔質グラフェンを開発し、負極に市販のマグネシウム、そして、ポリアクリル酸ナトリウムゲルに食塩水を浸み込ませた固体電解質を用いた、マグネシウム空気一次電池を作製しました。性能試験の結果、白金を正極に使用した場合と同等以上の電池性能を示しました。詳細はプレスリリースをご覧ください。次は、マグネシウム空気二次電池へ挑戦する予定です。

プレスリリース

原著論文
All-Solid-State Mg–Air Battery Enhanced with Free-Standing N-Doped 3D Nanoporous Graphene


伊藤良一